【高知市】フロリアン・ゼレールの『La Mère 母』『Le Fils 息子』がかるぽーとで公演！主演の岡本圭人が語る作品の見どころをご紹介♪

皆さんはフロリアン・ゼレールというフランスの作家をご存知でしょうか？「フランス国内で最も魅力的な文学的才能の持ち主のひとり」と謳われる作家であり、劇作家、脚本家としても活躍している方です。

そんなゼレールの代表作の1つに、”家族3部作”と呼ばれる作品があります。『La Mère（ラ・メール）母』、『Le Père（ル・ペール）父』、そして『Le Fils（ル・フィス）息子』。”家族”という関係性の在り方、それに伴うメンタルヘルス（心の健康状態）の危機に深く切り込んでおり、様々な環境や立場の人々の”家族”に関する苦悩が多角的に描かれています。

そんな”家族3部作”の内2作品『Le Fils 息子』と『La Mère 母』の高知での公演が決定！高知市九反田にある「高知市文化プラザかるぽーと（以下、かるぽーと）」で、2024年5月31日（金）、6月1日（土）にそれぞれの作品が公演されます。

主演はHey! Say! JUMPの元メンバーであり、現在は俳優業に専念されている岡本圭人（おかもと けいと）さん。『Le Fils 息子』と『La Mère 母』の2作品で、ニコラという青年の役を務めます。

今回はプロモーションのため高知を訪れていた岡本さんがお話を聞かせてくださった作品の見どころをご紹介します♪

『Le Fils（ル・フィス）息子』

5月31日（金）に公演される『Le Fils 息子』は、血の繋がった父と息子の物語。映画化もされ、傑作と絶賛された作品であり、2021年に日本で舞台初公演された作品です。2024年4月に東京からスタートした今回の公演は再演という形になります。

岡本さんが演じる主人公のニコラは青年期特有の悩みや葛藤を持つ18歳の青年。ニコラは両親が離婚してしまった後、学校にも行かずフラフラと日々を過ごしていました。そしてとうとう学校を退学になってしまいます。そんなニコラの様子を知った父は、離婚・再婚後初めてニコラに向き合おうとしました。

生活環境を変えることこそが自分を救う方法だと考えたニコラは、父、再婚相手の女性、年の離れた弟と一緒に暮らし始めます。しかしそこでもニコラは自分の居場所を見つけられません。父もニコラもお互い愛情を持っていて向き合おうとするのだけれどもすれ違ってしまう。そんな物語です。

『La Mère（ラ・メール）母』

2024年6月1日（土）に公演される『La Mère 母』は、子どもを持つ母親の物語。日本での公演は2024年の今回が初めて！しかも再演である『Le Fils 息子』との同時公演ということで非常に注目を集めています。

若村麻由美（わかむら まゆみ）さん演じる母・アンヌは自分の全てを愛する子供達や夫に捧げてきました。その子供達がみんな自立し、夫までいなくなる危機。家庭という小さな世界の中、自身を捧げることで幸せな日々を過ごしてきたアンヌは空虚感や喪失感に襲われます。

自分1人だけの世界に直面したアンヌは、その悪夢のような孤独や寂しさの中で幸せな日々に思いを馳せます。既に子供が巣立ってしまったお母さんも、まだ子供と一緒に生活しているお母さんにも響く作品です。

『Le Fils 息子』と『La Mère 母』の見どころ！

『Le Fils 息子』と『La Mère 母』という作品は”家族”という関係性を描いた作品です。しかしそれぞれ物語が独立しており、ストーリーが続き物になっているというわけではありません。

主演の岡本さんは『Le Fils 息子』、『La Mère 母』両作でニコラという青年の役を演じますが、このニコラは同じ名前なだけで年齢や家庭環境が違う全くの別人。共演の若村さんや岡本健一さんもそれぞれの作品で全くの別人を演じます。

また岡本さんによると『Le Fils 息子』の作風はリアリズムな雰囲気。自然に描かれているのに対し、『La Mère 母』は演劇的な作風になっているそう。

1つの体育館に『Le Fils 息子』と『La Mère 母』の稽古場を作り、短い休憩を挟んで次は『Le Fils 息子』、今度は『La Mère 母』と練習を繰り返していたのだとか。岡本さんは役の切り替えが難しく苦労していると仰っていました。

同じ役者さんが”父”、”母”、”息子”というものを、全く別の雰囲気を持つ作品の中でどう演じるのか。両作役者さんの演技に注目です！

また岡本さんにとって『Le Fils 息子』は特別な作品。前回2021年の公演は岡本さんが主演を務めた初めての舞台であり、父であり憧れの役者でもある岡本健一（おかもと けんいち）さんとの共演を果たした作品でもあるのです。

岡本さんにとって舞台の再演というのは初めて。再演だからこその良さを出せるように、3年前の初演以上の作品になるようにと稽古にも力が入っているようでした！

”家族”という関係を考えさせられる『Le Fils 息子』と『La Mère 母』

2024年4月5日から東京での公演も開始。高知公演が待ち遠しいですね。興味のある方は公式サイトをチェックしてみてください♪

『Le Fils 息子』と『La Mère 母』が公演される「高知市文化プラザかるぽーと」はこちら ↓↓